シドニー2000
日本選手団スペシャルレポート
シドニー・オリンピック/ユースキャンプ・レポート
「キャンプを振り返って」〜佐藤宏美 (大阪市立南高校2年)
今回、私がシドニー・オリンピックのユースキャンパーに選ばれたことにすごく感謝している。私には初めての海外だったわけだが、それ以上に価値のある経験が出来た。この22日間でいろいろなことを知り、たくさんのことを学習し、一生忘れられない貴重な体験が出来た。
世界中から集まった18〜19歳のキャンパー達。日本人の私には、彼らはすごく大人びて見えた。きっと彼らの目に私はすごく幼く写っているのだろう。しかし、そんな見た目の違いはだれ一人気にしない。どこでだれとすれちがってもみんな「ハイ!」と笑顔で挨拶をする。友達なんてすぐ出来る。私は何をそんなに緊張していたのだろう。いつも笑顔で明るくて、優しい子たちばかりだった。
そしてみんな自分の国を誇りに思っている。私ももっと誇りに思わなければと思った。私が「I'm from Japan」というとほとんどの子が反応してくれる。スポーツの大会や、旅行などで実際に日本を訪れたことがある子、日本のアニメや歌手・タレント・スポーツ選手を知っている子、着物や侍などの歴史的なものを知っている子など、日本のことを知っている子がすごく多くて驚いた。ほかにも、家の電気製品はすべて日本製でそろえているという子がいたり、日本製のMD/CD・ポータブルカセットデッキ、ビデオカメラなどを持ってきている子もたくさんいた。そしてかられはみんな口をそろえて「GOOD!」といってくれる。彼らの言葉を聞くたびに、私はとても嬉しくなった。そしてその言葉によって、もっと自分の国を誇りに思おうと気付かされた。
反対に私は相手の国を知らないことが多かった。彼らは私が嬉しくなるようなことをいってくれているのに、自分はその国の場所も知らない。こんなことではいけないと思った。これからは、自分の国はもちろん、世界中の国々に興味を持ち、自分の視野を世界に広げたい。そして将来、彼らと再会する日を夢見て、もっともっと自分の笑顔と知識を磨いていこうと思う。