日本オリンピック委員会(JOC)は、東京都、一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と共同で、「1964東京オリンピック・パラリンピック50周年記念ウィーク」を2014年10月6日(月)から12日(日)まで開催しました。
11日(土)は駒沢オリンピック公園総合運動場で1964年の東京オリンピック大会の開会式をイメージした1964名の一般参加者を集めたメモリアルマーチ(1964人の大行進)、メモリアルランなどの「メモリアルイベント」が行われました。
陸上自衛隊音楽隊の生演奏による東京オリンピックファンファーレが鳴り響き、大行進がスタート。国際オリンピック委員会(IOC)旗を持ったJOCエリートアカデミー生4選手を先頭に、一般参加の1964名、そして国内外から集まった1964年大会当時のオリンピアンらが、旗手の君原健二さん(陸上競技)の先導で入場行進を行いました。続いて竹田恆和JOC会長による開会宣言と国旗掲揚。そして、「50周年の火」を灯すリレーでは、JOCエリートアカデミー生の伴走で、1964年大会のオリンピアンが火をつなぎました。
当時と同じトーチで、第一走者として菅原貞敬さん(バレーボール)と葉ローランド秀峰選手(フェンシング)、第二走者として佐藤好助さん(水泳・競泳)と丸山さくら選手(フェンシング)、第三走者として庄司敏夫さん(水泳・競泳)と遠藤拓人選手(水泳・飛込み)、そして最終走者の小野清子さん(体操競技)が近藤花菜選手(水泳・飛込み)の伴走で、「50周年の火」の点火台に火を灯しました。
その後、竹田JOC会長が「みなさんの入場する姿を拝見しながら10月10日、あの真っ青の素晴らしい空に、ブルーインパルスが描いた大きな五輪のマーク、そして観客で埋め尽くされた国立競技場で、各国の選手団が入場行進する様子が今でも鮮明に思い出されました。あれから50年という月日が流れましたが、今では多くの皆さんが日々スポーツに親しむようになりました。また、スポーツは人々に元気と勇気を運んでくれます。そして人と人との結びつきを強くしてくれると信じています」とあいさつしました。
森喜朗一般財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長が共催者あいさつを行い、「2020年にわれわれは立派なオリンピックを開催して、平和と繁栄を目指す、そういう世界に変えていこうという思いでオリンピックを開催したいと思います。昨日、2020年大会のビジョンの骨子を発表しましたが、その基本コンセプトの一つとして、未来への継承をかかげました。未来の世代に対して、どんな新しい価値を残すのか私たちはしっかりと考えなくてはなりません。ご参加の1964人のみなさん、スタンドにいらっしゃる皆さん、ともに成功に向けて考えましょう」と、2020年大会の成功に向けての協力を呼びかけました。
選手宣誓では、1964年東京オリンピックで2つの金メダルを獲得した早田卓次さん(体操競技)、鈴木猛史選手(パラリンピック・アルペンスキー)と参加者代表により、「われわれ選手一同は東京オリンピック50周年という記念すべきこの日に、この地に立てることを感謝し、スポーツの力に触れ、スポーツの力を知り、確かめ合い、楽しさや素晴しさを認識し、スポーツの力を未来へとつなげていくことを誓います」という宣誓が力強く宣言され、閉式を迎えました。
続いて、国際フェアプレー委員会による世界フェアプレー賞の授賞式が行われ、君原さんと1964年東京オリンピックの聖火リレーの最終走者である坂井義則さん(故人のためご家族が出席)に対してフェアプレー賞が送られました。カムティ・ジェノ会長は、「フェアプレーの精神を維持しながらスポーツができるということを表してくださった方々です。フェアプレー精神を尊重してくれたことを心から賞賛したいと思います」と2人の功績をたたえました。
その後、メモリアルランの参加者たちは宮下純一さん、伊藤華英さん(ともに競泳)の主導による準備運動を行ったあと、会場の周囲をオリンピアンたちと一緒にジョギング。疲れを見せながらも全員がゴールしました。最後はグラウンドに「TOKYO」の人文字を描き、参加者全員で記念撮影が行われ、笑顔あふれるイベントは終了しました。
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