令和5年度JOCエリートアカデミー入校式を開催
日本オリンピック委員会（JOC）は4月3日、味の素ナショナルトレーニングセンターウエストにて「令和5年度JOCエリートアカデミー入校式」を開催しました。
JOCエリートアカデミーは、将来オリンピックをはじめとする国際競技大会で活躍できる選手を育成するための事業。ハイパフォーマンススポーツセンターを拠点に「競技力」の向上はもちろん、コミュニケーションスキルや語学力などの「知的能力」、共同生活をおくることでの「生活力」を身に付け、スポーツを通して社会の発展に貢献できる人材を育成することを目的としています。
今年度新たに加わった16期生は6競技9名で、JOCエリートアカデミー生は総勢6競技30名になりました。国歌演奏に続いて、星野一朗JOC専務理事が登壇し、JOCエリートアカデミーの理念を説明すると「皆さんが親元を離れてJOCエリートアカデミーで⽣活を始めるにあたって、希望と不安でいっぱいだと思います。しかし、皆さんは 1⼈ではなく日常生活を共にする仲間やサポートする多くのコーチ・スタッフがいます。わからないことがあれば、遠慮なく相談しながら、何事にも積極的に取り組んでください。また、競技だけではなく、時間を効率的に使いながら学業も充実させるとともに、アカデミー以外の選⼿とも多くの交流を持ってもらいたいと思います」と期待の言葉をかけました。加えて、JOC選手強化本部のスローガンである『人間力なくして競技力向上なし』を紹介したうえで、「競技力とともに人間力をさらに成長させ、多くの人々に憧れられるアスリートになってもらいたいと思います」とエールを送りました。
続いて、スポーツ庁の西川由香競技スポーツ課長が登壇。「皆さんは全国から選ばれ、そしてここでトレーニングを積むことができることに大いに誇りを持ち、自分の力を思う存分伸ばしてください。そして、初心を忘れることなくアスリートとして土台となる『人間力』をしっかりと身につけていただきたいと思います。また、親元を離れての集団生活に不安を抱えていることと思いますが、離れていても温かく見守ってくださる保護者をはじめ、多くの方々に支えられているということを忘れずに仲間と切磋琢磨して、競技や学業に励んでいただきたいと思います。皆さんが本アカデミーの指導プログラムのもと、トップアスリートに必要な競技力と知的能力、生活力を身につけ、将来、オリンピック競技大会をはじめとする多くの国際競技大会で活躍されることを期待しております」と、16期生に向けてエールを送りました。
次に、在校生を代表してキャプテンの若林はる帆さん（ローイング）が登壇し、「皆さんは今、大きな希望と不安を胸にこの場にいると思います。多くの人は変化することを恐れ、嫌います。しかし、皆さんはそれに打ち勝ち、本日入校しました。これは皆さんに強い覚悟があったからだと思います。この覚悟のある皆さんなら、JOCエリートアカデミーでの生活をよいものにできると思います。不安を抱える必要はありません。皆さんの後ろには今の気持ちをよく分かってくれる先輩方など、たくさんの仲間がいます。もし何かあったときでも、何もなくても、ぜひ私たちに話してください。そうすることで、共に学び合いながら成長していきましょう。最後に、ここでの生活で与えられる環境が決して当たり前ではないということをよく覚えておいてください。そしてそれに合った行動をよく考え、実行してください」と歓迎の言葉を述べました。
最後に、9人の入校生が自己紹介と決意表明を行いました。名前を呼ばれた入校生は将来の目標やJOCエリートアカデミーで学びたいことを力強く発表。出席者からは温かい拍手が送られました。
【16期生一覧】
■福井 寧桜（ふくい ねお）
競技：レスリング
出身：静岡県
学校：北区立稲付中学校
学年：1年
「僕は、JOCエリートアカデミーに入ったら競技力だけではなく、挨拶や返事ができるように頑張りたいです。この目標に向けてレスリングの練習を頑張ること、そして礼儀を身につけるため、日頃から挨拶を意識して頑張ります。将来の夢はオリンピックで優勝することです。なぜなら自分が好きで一番頑張っていることで一番を取りたかったからです。目標にしている選手は乙黒拓斗選手です。僕も自主トレも積極的に頑張って、施設を充分に利用してレスリングだけでなく食事も意識して頑張ります。トップアスリートになるために早くこの環境に慣れて、良い結果を残せるよう頑張ります」
■長谷川 蓮 （はせがわ れん）
競技：レスリング
出身：三重県
学校：北区立稲付中学校
学年：1年
「僕には二つの目標があります。一つ目は、オリンピックで金メダルをとることです。二つ目は人間力を高めることです。挨拶などをしっかり行い、レスリングだけでなく、勉強もしっかり頑張っていきたいと思います。寮生活で心配なこともありますが、自分で考えて一流のトップアスリートになれるように日々努力していきたいと思います。誰よりもレスリングが好きなので没頭し、自分の目標を達成できるように頑張っていきたいです」
■内田 菜楓（うちだ さいか）
競技：レスリング
出身：京都府
学校：北区立稲付中学校
学年：2年
「私は将来、オリンピックで優勝することが目標です。そのためにJOCエリートアカデミーでの規則を守り、学校面、生活面、レスリング面で両立できるように頑張りたいと思います。学校面では授業をしっかりと聞き、規則を守り生活したいと思います。レスリング面ではきつい練習や朝練などがあると思いますが、精一杯頑張りたいと思います。私の憧れの選手は須崎優衣選手です。須崎選手は相手に攻めさせないレスリングをしていて、私もそのような選手になりたいと思いました。目標を達成するためには規則を守り、いろいろなことをこれから学び生活したいと思います」
■江坂 萌那（えざか もな）
競技：レスリング
出身：愛知県
学校：帝京高等学校
学年：1年
「私の目標は2028年のロサンゼルスオリンピックで優勝することです。そのために頑張りたいことが二つあります。一つ目は日々の練習です。練習ができる環境があることを当たり前と思わず、常に感謝の気持ちを持ち、一回一回の練習を大切にして精進していきたいです。二つ目は食事です。日々の練習を万全な状態で挑めるよう、そして、オリンピックの階級まで体を、大きくできるよう、バランスの良い食事を心がけていきたいです。これから私はたくさんの人に支えられて生活したり、競技に打ち込んだりすると思います。そのため、感謝の気持ちを忘れず、結果で恩返しができるよう精一杯頑張りますのでよろしくお願いします」
■花沢 夏琳（はなざわ かりん）
競技：卓球
出身：静岡県
学校：星槎中学校
学年：1年
「私はオリンピックに出場し金メダルを取ることが目標です。その目標を叶えるためにJOCエリートアカデミーに入校しました。私はJOCエリートアカデミーで、特に卓球と人間力を向上できるように頑張りたいです。そのために卓球の面では、質の高い練習を毎日続け、トレーニングの面でもしっかり一つひとつ丁寧にやっていきたいです。人間力の面では挨拶や返事などの礼儀の正しさや整理整頓をして、身の回りを清潔にしていきたいです。そして、たくさんの人に憧れられたり、応援されるような選手になりたいです」
■野元 麻央（のもと まお）
競技：フェンシング
出身：鹿児島県
学校：帝京高等学校
学年：1年
「私は、中学一年生の頃からフェンシングを始め、今の種目のサーブルは約2年間してきました。私はその頃からもっと強くなって、オリンピック選手になりたいという気持ちがあり、JOCエリートアカデミーに入校を決めました。私の目標は、オリンピックで金メダルをとり、憧れられるような選手になることです。そのためには睡眠や食事をしっかりとり、フェンシングの技術を向上していきたいと思います。そして、常に挑戦する気持ちを忘れず過ごしていきたいと思います。生活面では礼儀や自立性などを磨いていき、日頃からの感謝の気持ちを忘れず、日々成長して行きます。「人間力なくして競技向上なし」の言葉を大切にし、アスリートとしての自覚を持って成長します」
■阿部 暁梨沙（あべ ありさ）
競技：ライフル射撃
出身：山形県
学校：成立学園高等学校
学年：1年
「私の目標は、ブリスベンオリンピックで金メダルをとることです。そのためにJOCエリートアカデミーの恵まれた環境の中で、一日一日を大切に日々努力し、練習に励みます。そして、国内大会優勝や国際大会に出場するなどして経験を積んでいきたいです。さらに、たくさんの人に憧れられる選手を目指します。そのために競技力だけでなく、挨拶や返事などの当たり前のことを当たり前に行っていきたいです。そして先輩方やいろいろな方々を見て学び関わってくださるたくさんの人への感謝の気持ちを忘れずに自覚を持って生活していきます」
■畑瀬 ソフィア（はたせ ソフィア）
競技：ローイング
出身：福岡県
学校：成立学園高等学校
学年：1年
「私の競技の最大目標は、オリンピックで金メダルを獲得することです。そのためにアスリートとしての体作り、栄養バランスが考えられた食事、質の高い睡眠を毎日維持できるように頑張っていきたいです。また、志の高い仲間たちとともに競技力だけでなく、人間力も備え、人としても成長できる3年間にしていきたいです」
■古庄 千陽子 （ふるしょう ちよこ）
競技：アーチェリー
出身：福岡県
学校：都立足立新田高等学校
学年：1年
「アーチェリー競技では、目標に近づいていけるように、日々考えながら行動します。また、栄養や睡眠、挨拶などの競技につながっていく生活面も頑張りたいと思います。そして、競技力以外にも人との関わりを大切にし、感謝を忘れず、人間力を高めていきたいです。技術力はもちろん、人として憧れられるような選手になるために日々努力を大切にしていきたいです」
関連リンク
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