日本オリンピック委員会(JOC)は10月8日、第19回アジア競技大会(2022/杭州)TEAM JAPANの解団式をオンラインで行い、選手、監督・コーチらが参加しました。
最初に谷本歩実副団長が「1年延期を経て開催された第19回アジア競技大会、45の国・地域から11,831名の選手が参加し、40競技481種目で熱戦が繰り広げられました。日本からは771名の選手を含む1,137名が、TEAM JAPANとして今大会に挑みました。選手の皆さん、チームを支えてくださったスタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした」と挨拶しました。続けて「今大会を3つの『オリンピックの価値(オリンピックバリュー)』の視点から振り返ります。『尊重(Respect)』の視点では、会場を埋め尽くす声援によって完全にアウェーな状況であってもベストを尽くし、勝敗に関わらず試合後は観客席にお辞儀をする姿に、改めてスポーツの価値を感じました。『友愛(Friendship)』の視点では、大会期間中、選手村や競技会場等、様々なところで、ピンバッジやTシャツを交換する姿を目にしました。『卓越性(Excellence)』の視点では、経験豊富な選手はもちろん、若手選手の活躍が印象的でした」と今大会を振り返りました。
続けて水鳥寿思副団長が「本当に素晴らしいパフォーマンスをたくさん応援させていただきました。昨日は水球男子の決勝を応援に行き、そこで開催国の中国を見事破って金メダルを獲得、そしてパリ2024オリンピックの出場権を獲得した姿を見て本当に感動しました」と語りました。
参加した各選手たちからも今大会の感想が述べられました。まず、先のコメントで水鳥副団長が紹介した水球男子チームを代表し、棚村克行選手(水泳/水球)が「昨日行われました中国との決勝戦において勝利して、アジア競技大会での53年ぶりの優勝を勝ち取ることができました。また同時にパリ2024オリンピックの出場権も獲得することができました。このような結果を残せた背景には、たくさんの方々のご支援やご声援があったからだと改めて感じております。また引き続きパリ2024オリンピックに向けて強化を続けていきます」と述べました。
また、清水希容選手(空手)は「今大会は私にとってアジア競技大会での3連覇がかかった大会でした。杭州に来る前はプレッシャーもあったのですが、競技が始まったらたくさんの人たちの応援やご声援をいただいて、自分の力を出すことができました。そのおかげで3連覇を達成することができたので本当に良かったと思っています。これからもTEAM JAPANとして、皆が良いパフォーマンスを出せることを願っています」と語りました。
続けて井上康生副団長が今大会の振り返りとして「『限界を超え、勝利の先へ』というスローガンのもと、選手たちには己やチームのために全力を尽くしていただき、また監督・コーチ・スタッフの皆様方には献身的にサポートしていただきました。皆様の勇姿は、多くの感動や勇気を与えてくださったと思います。私自身も皆様方とTEAM JAPANとして、ともに戦えたことを心から誇りに思っています。そして、次なるステージに向けてまた歩み続けることが重要ではないかと思っております。来年はパリ2024オリンピックが待っています。今回得た収穫や課題を元に、更なる努力、そして準備をすることが、このパリ2024オリンピックで勝利を勝ち取るために、非常に重要であると思っています。また、2026年には愛知・名古屋でアジア競技大会が開催されます。このビッグイベントは我々スポーツ界にとって、日本そして世界中のスポーツを応援してくださる方々に、スポーツの魅力や価値というものを発信できる大きなチャンスではないかと思っています。そのためにも今後、皆様とのコミュニケーションを更に発展させていきたいと思いますし、また皆さんとともにその形を作っていければとも思いますので、引き続きよろしくお願いいたします」と語りました。
次に、団長賞の表彰が行われました。団長賞とは、TEAM JAPANの中から特に活躍したチーム・個人を表彰するものです。今大会では、トラック11種目中10種目で金メダルを獲得した自転車チーム、釜山2002アジア大会から前人未到の6連覇を達成したソフトボールチーム、そして公式戦連勝記録を130に伸ばした藤浪朱理選手(レスリング)の2チーム1名に団長賞が授与されました。
最後に、尾縣貢団長が今大会の総括として「まずは各競技において素晴らしい活躍を見せてくれた選手の皆さんに心から敬意を表します。また、選手たちのサポートに多大なご尽力をいただきましたコーチやスタッフの皆様に、深く感謝申し上げます。今回私達はTEAM JAPANの合言葉として『限界を超え、勝利の先へ』というスローガンを掲げました。そしてアジア競技大会に出場する全ての選手が、多くの人に憧れられるアスリートになっていただくことを願いました。私自身も多くの競技を応援させていただきましたが、皆様の競技に向き合う態度はもちろんのこと、相手への敬意や観客への感謝が伝わってきて、団長として本当に誇らしく思いました。そして競技成績も高く評価できます。今大会に出場されました選手たちには、憧れられるアスリートとして更なる飛躍を期待しています。選手の皆さん、スタッフの皆さんには、このアジア競技大会での経験を来年のパリ2024オリンピック、そして2026年の愛知・名古屋アジア競技大会に活かしていただきたいと思います。皆さん、ともに歩んでいきましょう」と述べ、解団を宣言しました。エンドロール映像では、大会テーマソングに乗せて、今大会の各競技写真とともに出場全選手の名前が紹介され、解団式を終了いたしました。
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