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2024.09.17 オリンピック

【メダリスト会見】バドミントン競技女子ダブルス「同じ目標を持って一緒に戦えるパートナーに出会え幸せ」

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メダル獲得の心境を語る右から志田選手、松山選手(写真:森田直樹/アフロスポーツ)

 パリ2024大会のバドミントン競技混合ダブルスで銅メダルを獲得した志田千陽選手、松山奈未選手が8月4日、記者会見を行い、競技終了から一夜明けての心境を語りました。

 会見の冒頭、選手の前に置かれた輪島塗のタンブラーの紹介がありました。石川県輪島漆器商工業組合よりご協力いただき、今年1月1日の能登半島地震をパリで戦っているメダリストも忘れず、被災された方々も一緒に頑張ろうというメッセージが発信できたらという思いで用意されました。


■松山選手「2人で楽しみながらプレーしている姿を皆さんに見てもらいたい」
――一夜明けた感想をお願いします。

志田選手 昨日3位決定戦が終わり、銅メダルを獲得することができました。あまり実感は湧いていませんが、今はすごくほっとしていて嬉しい気持ちです。

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志田千陽選手(写真:ロイター/アフロ)

松山選手 前日に準決勝で負けてしまい2人ともメンタルが不安定な状態でしたが、最後は2人らしいプレーも出せましたし、志田さんにも一緒に戦ってくれたコーチにもメダルを届けられたことをすごく嬉しく思います。


――昨日はメダルを獲得してからどのように過ごされましたか?

志田選手 昨日は意外とバタバタしてしまっており、いつも通り洗濯をしてシャワーを浴び、夜ご飯を済ませてすぐに寝ました。あまりお祝いというようなことはできずに昨日は終わってしまいました。

松山選手 志田さんと同じなのですが、昨日は帰ってくるのも遅く、バタバタしていたので夜ご飯も食べに行けず、カップラーメンを2人で食べてという感じでした。

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松山奈未選手(写真:ロイター/アフロ)

――コンビ結成から10年、改めてお互いはどのような存在ですか?

志田選手 私達は中学・高校のときからすごく仲良くしていたのですが、同じ目標を持ってここまで一緒に戦えるパートナーに出会え、本当に幸せだなと改めて感じます。松山自身、怪我や病気ですごく苦しむことも多かったと思いますが、普通だったら腐ったり逃げだしたりしてしまうようなことが本人の中であったと思います。そんな中でも我慢して、コートに戻るために何度も努力してくれて、そういう部分では本当に私よりも何倍も耐えてきたのかなと思うので、ここまで頑張ってくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。

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銅メダルを獲得し感極まる志田選手(写真:ロイター/アフロ)

松山選手 ここまでお互い苦しいことの方が絶対多かったとは思いますが、そんなときでもずっと私の前に立って私を引っ張ってくれました。志田さんも言ったように自分は怪我や病気が多く、1人で練習して待つということは本当に苦しいと思いますが、そんな中でもずっと私を待っていてくれ、自分たちが頑張ってきた証がこの銅メダルだったのかなと思うので、本当に私をこのオリンピックまで連れてきてくれて、銅メダルを獲得させてくれてありがとうという気持ちです。

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喜ぶ松山奈未選手(写真:ロイター/アフロ)

――新しい目標を目指し、二人でどのように歩んでいきたいか?

志田選手 ペアを組んでから今までは、パリ2024オリンピックで絶対にメダルを獲得することをずっと2人で目標にし、様々なことを我慢して頑張ってきました。一旦背負ってきたものは置いて、シダマツしてコートに立つときは素直にバドミントンを2人で楽しめたらいいなと思います。

松山選手 オリンピックが終わっても試合はまだ続くので、今までとは違ってメダリストとして見られるとは思いますが、私達は何より楽しむことを一番優先にして、2人で楽しみながらプレーしている姿を皆さんに見てもらいたいなと思います。

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銅メダルを獲得したシダマツペア(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

――ふるさとへの思いを教えてください。

志田選手 大会が始まる前に一度地元に帰ってご挨拶に行かせてもらいました。町中が私のポスターやのぼりでオリンピックを盛り上げてくれ、すごくパワーをもらえました。今回もパブリックビューイングなどでたくさんの方が集まって応援してくれていた動画などを拝見して、改めてすごく嬉しいなと思いますし、応援が力になって今回の銅メダルに繋がったのかなと思っています。

松山選手 私は北九州で高校まで育ててもらい、パリに来る前も皆さんに挨拶をさせてもらって送り出してもらいました。そんな中、3位決定戦のときはパブリックビューイングで非常に多くの方に試合を観て応援していただいていたので、地元にも愛されてここまで育ち本当に幸せだなという気持ちです。


――松山選手が3位決定戦の後に自信がない状態だとお話しされていましたが、気持ちを切り替えるまでの心境の変化と、志田選手は松山選手に対してどのようにご覧になっていたかを教えてください。

松山選手 3位決定戦の前も試合中も自信は取り戻せずにプレーをしていました。今まで自分が培ってきた練習だけが体に染みついていると思って、ただただ目の前の1球を相手のコートに返すということだけを意識していました。それがとても良いプレーに繋がったので、終わってみれば自信がなかった中で戦えた自分を、少し褒めてあげたいなと思いました。

志田選手 準決勝が終わって松山も言っていたように、2人とも結構落ち込んでしまい、次の試合が怖いというのは私もそうだったので、お互いそういうことを口に出すことはなかったのですが、私の中で試合が終わって松山がすごく泣いているのを見たり、インタビューですごく怖かったというのを話しているのを聞いて初めて知りました。試合前は結構前向きなことしか話をしていなくて、「今日で勝っても負けても終わりだからとにかく全部出し切ろうね」や「楽しもうね」というような感じでコートに立っており、正直そういう姿には私も気づかなかったので、何か終わってみると奈未らしいなと思いますし、それが奈未の強さなのかなと思います。

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表彰式後に記念撮影に応じるシダマツペア(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

――(松山選手に質問)地元北九州に帰ったら誰にメダルを見せたいか、何か食べたいものはあるか?

松山選手 たくさんの人に見せたいですが、ジュニアで育ててもらった池田コーチ、そして中学高校で育ててくれた松本先生、明神先生。本当にたくさんの人が私を北九州で育ててくれて、全ての人に見せて回りたいなと思いますし、明神先生からは連絡をもらい、美味しいお寿司を食べに行きましょうと言ってもらったので、お寿司をたくさん食べたいなと思います。


――(松山選手に質問)九州国際大学付属高校の後輩にどのようなメッセージを送りたいか?

松山選手 私のためにパブリックビューイングをしていただいて本当に嬉しい限りです。自分のこの銅メダルを見てバドミントンをやりたいなど、そのように思ってくれる人が増えると非常に嬉しく思います。


――(松山選手に質問)北九州の皆さんそして福岡の皆さんに一言

松山選手 時差がある中、連日たくさんの方が応援してくださりメッセージもたくさんもらったので、応援が力になりましたし、おかげで私達は銅メダルを獲得することができたので、また改めて福岡に帰ったときにはお礼をさせていただきたいと思います。


――(志田選手に質問)中高の練習がメダルに繋がった部分はありますか?

志田選手 青森山田中学・高校では厳しい日々を送っていたかなと思いますが、たくさん青森山田で厳しく指導してもらって鍛えてもらったメンタルが今回のオリンピックレースや今回のオリンピックでも非常に活きたと思っているので、そういう部分では本当に藤田先生に感謝しています。


――ロサンゼルス2028オリンピックに向けてどのような心境か?

志田選手 パリ2024オリンピックに全てをかけてここまで走ってきたので、今は終わってほっとしている気持ちが大きく、まだ次のことは全然考えていないです。

松山選手 同じになるのですが、今は何も考えてないです。

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