【メダリスト会見】レスリング競技藤波朱理選手「最高の喜びを皆さんと分かち合える時間というのは一生忘れられない体験」

メダル獲得の心境を語る藤波朱理選手（写真：森田直樹／アフロスポーツ）

　パリ2024オリンピックのレスリング・女子フリースタイル53kg級で金メダルを獲得した藤波朱理選手が8月9日、記者会見を行い、競技終了から一夜明けての心境を語りました。

　会見の冒頭、選手の前に置かれた輪島塗のタンブラーの紹介がありました。石川県輪島漆器商工業協同組合よりご協力いただき、今年1月1日の能登半島地震をパリで戦っているメダリストも忘れず、被災された方々も一緒に頑張ろうというメッセージが発信できたらという思いで用意されました。

■藤波選手「もっともっと上を目指して挑戦していきたい」
――一夜明けた感想をお願いします。

藤波選手　小さいときから夢に見ていたオリンピックという舞台で試合をすることができ、オリンピックという舞台は自分が想像していた以上に最高の舞台で、楽しんで試合をすることができ、最高の舞台だったなと、ここを目指してやってきて良かったと思います。

藤波朱理選手（左）（写真：YUTAKA／アフロスポーツ）

――選手村に帰ってからお祝いはしましたか？

藤波選手　終わってからは家族と食事をしてそのまま選手村に帰ったのですが、本当に幸せな時間を過ごしました。今も自分がオリンピックチャンピオンになる夢を叶えたという実感はあまりないのですが、胸いっぱいの気持ちで幸せな気持ちで過ごせています。

金メダルを獲得した藤波選手（写真：YUTAKA／アフロスポーツ）

――金メダルはどちらに置いて寝ましたか？

藤波選手　一緒に寝て起きたときにも横にあったので、夢じゃなかった、現実だったのだなと思いました。

――今一番食べたいものは？

藤波選手　パリに来てクロワッサンを食べたかったのですが、昨日先輩がパリのパン屋さんのパンをたくさん買って渡してくれて、それを今日の朝食べて最高に美味しかったのと、帰国までの間にカヌレとマカロンは食べたいなと思います。

――試合後に会場を一周する姿が印象的でしたが、自然と出たものか決めていたのか？

藤波選手　決めていたわけではなくて、あの空気感というか有観客ならではだと思いますし、オリンピックならではのあの感じ、最高の喜びを皆さんと分かち合える時間というのは一生忘れられない体験だったなと思います。

メダルを持ち撮影に応じる藤波選手（写真：YUTAKA／アフロスポーツ）

――今大会を振り返っていかがですか？

藤波選手　去年のアジア大会ぶりの大会で、久しぶりの試合ということに対しての不安も少しはありましたが、それは1回戦やってみて全然大丈夫だったので今までやってきた練習は嘘はつかないなと思いました。

――連勝が137まで伸びました。連勝が注目される点についていかがですか？

藤波選手　意識は本当にしてないのですが、連勝記録というものをきっかけに自分やレスリングに注目してもらえることに繋がれば嬉しいので、どんどん（連勝記録に）注目してもらってレスリングや藤波朱理にも注目してもらいたいと思います。

――お父様にタックルをするという話もありましたが、いつかやってみようという思いはありますか？

藤波選手　特に決めていなかったのですが、自然と出たものだったのかなと思います。

藤波選手（右）（写真：YUTAKA／アフロスポーツ）

――以前にお酒はパリで勝ってから飲むとのお話でしたが、昨日は召し上がられたのか？

藤波選手　飲む予定だったのですが、試合で疲れていたので飲みたいというよりも食べたい気持ちが勝って昨日は飲まなかったです。同じ部屋の76キロ級の鏡優翔さんが明日から登場するのですが、その方と今年2024年初のお酒を飲みたいと思っているので、優翔さんの試合を目に焼き付けてその後2人で乾杯したいと思っています。

――今後の競技の目標や階級についてどうお考えですか？

藤波選手　パリ2024オリンピックだけを見つめて今までやってきたので、まずはしっかり心と体を休ませて1回リセットしたいという思いと、今後についてはしっかり周りの人たちと話し合って決めていこうと思いますし、もっともっと自分は強くなれるとこのオリンピックを通して感じましたし、自分自身、もっともっと上を目指して挑戦していきたいという思いがあります。