仁川アジア大会
第17回アジア競技大会(2014/仁川)
カバディは、インド、パキスタン、バングラデシュなど南アジア諸国で数千年の歴史を持つ、伝統ある国技として親しまれてきたスポーツです。
紀元前、獣に対し武器を持たずに多彩なテクニックを用いて数人で囲み、声を掛けながら捕らえるという遊戯性の高い狩猟方法が存在しました。この武器を持たずに戦う技術、獣の襲撃から身を守る方法が、やがてスポーツとして成熟し、カバディが生まれたのです。
インドの二大叙事詩の一つ「マハーバーラタ(戦記)」に“主人公の息子がクル戦争で七人の敵に囲まれ、突破しようと試みるが力尽きる”という記述があり、それに基づいて、1人のレイダー(攻撃手)と7人のアンティ(守備側)でプレーするルールの基本が定められました。
19世紀よりルールの整理が行われ、20世紀にインドのガンジー、ノーベル文学賞受賞者タゴール、ネルー首相などの熱い応援により、全面的な組織作りが行われました。
1980年には、第1回アジアカバディ選手権大会が開催され、1990年第11回北京大会からアジア競技大会の正式種目となりました。
現在では、インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカ、ネパール、イラン、タイ、マレーシア、シンガポール、ブータン、モルジブ、ラオス、インド ネシア、アフガニスタン、トルクメニスタン、キルギスタン、中国、韓国、日本のアジア各国に加え、イングランド、イタリア、ドイツ、カナダ、アメリカ、西インド諸島、オーストラリアと、欧米諸国にも拡がりをみせています。
日本国内では、1989年から、全日本カバディ選手権大会を始め、学生選手権大会、西日本大会など1年に数回、大きな大会が開催されるようになりました。
競技は、各チーム7選手がコートに入り、攻守を交代しながら争います。攻撃チームはレイダー(攻撃手)が敵陣に入り、相手選手の体に触れて捕まらずに自陣に戻れば、触れた人数分が得点となります。レイダーは息継ぎをせずに途切れることなく「カバディ、カバディ」と連呼しなければいけません。守備は逆にレイダーを捕らえれば得点になります。
<競技の進み方>
①7チーム以上出場の場合
2組で総当りの1次リーグを行い、各組1、2位が準決勝進出。準決勝の敗者が3位。
②6チーム以下の場合
総当りの1次リーグを行い、1、2位が決勝。
③1次リーグの勝ち点は勝ち2、引き分け1、負け0
※参加チーム数の増減などで競技の進み方が変わる場合があります
参照リンク:
(社)日本カバディ協会
http://www.jaka.jp/